私はかつて、次のエントリーで「アイム・ジャパン」なる団体が、ベトナムから原発技能実習生を受け入れる、という記事を載せたことがある。また、その「アイム・ジャパン」なる団体の正体についても書いた。
<ベトナム人原発技能実習生>
<アイム・ジャパンという「手配師」>
その中でも述べたことであるが、この「策略」には、隠しようもない「魂胆」が現れている。言うまでもないことだが、日本国内における「原発作業員の枯渇」である。現在、福島第一原発の事故現場(私は「放射能犯罪現場」と呼んでいるが)では、日本人作業員、分けても熟練技術者が、年間被曝限度を超えてしまい、次々と現場を離れざるをえない状況に陥っている。
そのため、国や東電は非熟練の作業員、それも20歳前後の「放射能感受性」の極めて強い若者たちを現場に送り込む、ということをせざるを得ない常態にまで追い込まれている。8次請け、10次請けと言ったピンハネにより、極めて低賃金で働かされている彼らは、これから「婚期」を迎える若者ばかりである。今後、彼らが障害のある子どもを次々と産んだ時に、政府や東電は激しい批判に曝されることになるだろう。その批判をかわす方法はないか?と、国や東電は考えたわけである。
ベトナムに対する「原発輸出」は、間違いなくその「延長線上」にあるのだ。現在、日本国内で稼働している原発は無い。当分再稼働の見込みもない。そうするとベトナム人を連れて来てもまともな「研修」ができない。ああそうだ、それならベトナムに原発を作って稼働させてしまえばいい。とまあこんな具合に「原発輸出」ということになったわけだ。奴らの魂胆は見え透いている。
そこへ降って湧いたように出てきたのが「外国人労働者の受け入れ」の議論だ。これらは見事に「繋がって」いる。国内で、自国民を「事故収束作業」に使って、もしその子孫に「障害」が出た場合、国は「補償」をしなければならなくなる。しかし、ベトナム人ならば「生涯被曝線量」の限度値を超えたならば、本国に送り返せばいい。「お払い箱」にすればそれで済む。まさにそこが彼らの「目のつけどころ」。これが日本国政府の考えていることなのだ。
そこには「民族蔑視」が見られる。自国民に対する「悪意ある配慮」が見られる。インド、トルコに関してはどうなのだろう?もしかして同じ理由で原発を輸出しようとしているのではないか?と勘ぐりたくもなる。自分たちの起こした「原発放射能犯罪」の尻拭いを、他国の人々に押し付けることは、果たして「人道上」許されることなのだろうか?全世界はこれをどう見るのか?どう報道するのだろうか?
<追記>
恐ろしい考えが私の脳裏をかすめた。何故ベトナム人なのか?ベトナムには「枯葉剤」の被害がある。ベトナム人労働者が日本で被曝し、故郷へ帰ってから「奇形児」を産んだとしても「なーに、どうせ枯葉剤の影響さ」。もしも彼らが、こういう逃げ道を視野に入れているのだとしたら、日本という国、そしてこの国の「経済界」を、私は赦せない気持ちでいっぱいになる。
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