2014年02月19日

噺家「立川キウイ」について


その名を「立川キウイ」と言う。ブログを持っていて、結構こまめに更新をしている方である。日常の小さな出来事を、写真とともにアップする、よくありがちな「日記」ブログである。最近の記事の中に次のような内容のエントリーがあった。

<要旨>
日本と韓国の間の戦後賠償は「日韓基本条約」「日韓請求権並びに経済協力協定」によって金銭解決は済んでいる。日本が支払ったカネを、韓国は「個人補償」に使わずに、全てをインフラの整備に使ってしまった。日本の補償義務はこれで完結している。ところが、韓国は今になって「慰安婦」や「強制労働」の慰謝料を払えだのと言ってきている。何とも困った国である。

ざっとこんな内容である。何故<要旨>しか書けないかというと、ご本人がその記事を「削除」してしまったからだ。いつ削除されたのか、私には分からない。しかし、私が拙ブログの記事<ODAの正体>を彼に送った後である可能性が高い。

http://takashichan.seesaa.net/article/365098922.html

私の記事を読んで自分の間違いに気づいたのであろうが、それにしても姑息なことをするものだ。さらに私が驚いてしまったのは、自分で記事を削除しておきながら「果実(キウイさんのこと)のブログの何がどう間違っているのか、是非に教えて下さい。」などとのたまわっていることだ。これは常人の言えるセリフではない。噺家に「常識」は必要ないのだろうか?「非常識」を売り物にしている噺家はたくさんいるが、しかしキウイさんは、ブログで社会的に発言をなさっている。無責任な話で済まされるわけがない。

さて、キウイさんがネットで「集めた」のであろう「常識」が、如何に間違っているかについて説明しようと思う。

1)日本は韓国に無償援助は行なっていない。もし行なっていたとしても極少額である。

2)日本が日韓基本条約」「日韓請求権並びに経済協力協定」によって行なった援助は「現金」による援助ではない。これがまさしく私の言う「ODA」すなわち「準賠償」と呼ばれる「役務および人的資源の給付」なのである。「ODA」が如何なる性質のものであるかは、上に掲げたエントリーを読んでほしい。いずれにしても「日本が支払ったカネを、韓国は『個人補償』に使わずに、全てをインフラの整備に使ってしまった。」という彼の認識は間違いである。ちなみに、ドイツはすべての補償を「現金で、日本の100倍の規模で」行ない、完遂している。それどころか、国内外の戦争被害者に「年金」と言う形で「個人補償」を、現在でも続けている。

3)「慰安婦」「強制労働」の補償を求めて裁判を起こしているのは、韓国政府ではない。被害者個人である。ドイツが行なったこれらの「個人補償」を、日本も見習ってやってほしいというのが、韓国の政府の姿勢だ。

このようにキウイさんはネットに氾濫する「真実」を、なんの精査もせず、そのまま垂れ流しているわけである。尤も、最後には恥ずかしくなって「削除」したようだが(笑)。

さて、私は噺家がブログをするのは結構なことだと思う。止めろと言うつもりはさらさら無い。しかし、社会的発言にはそれなりの注意を払うべきだと思う。世間に「顔を晒して」商売をしている以上、それは常識だと思うのである。ある噺家「立川キウイ」さんでした。

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そこへ、思わぬ「援軍」が(笑)。

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<追記>キウイさんが削除したと言うのは、私の勘違いだった可能性が出てきました。彼が削除を「復活」させた可能性も、もちろん残っているわけですが。もし前者だとしたら、キウイさんには申し訳無いことをしました。ゴメンナサイ。では、改めて彼の「嫌韓エントリー」をご紹介します。どうぞお読み下さい。

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『 "漢江(ハンガン)の奇蹟(1965年)"というのが韓国にはある。

 韓国の好景気のことである。

 それは何故おきたか?

 "日韓基本条約"により、日本は戦争責任をとって、韓国の国家予算の三倍の賠償金を払ったからおきたのでしょう。

 つまり当時、韓国は賠償金を個人の保証には充てず、経済に充てたわけです。

 だから慰安婦の方々が不満を口にするのも判らないではありませんが、それが当時の韓国の判断だったわけです。

 だから本来、条約を結んだのですから、要は約束したのですから、賠償金も支払ったし、それで終わりにすべきなんですけど、それでもまだ日本は"人道上の問題"として、村山談話でありアジア女性基金で賠償を続けてきました。

 つまり個人の保証にまでフォローしたわけです。

 本来なら先の基本条約で済んでいるはづなのに。

 いわば二重払いですよね。

 ちなみに基金としたのは条約で解決しているからで、また新たな条約を結ぶわけにはいかず、策としてはこれしかなくて、ようやく話は終わるかと思ったら違いました。

 ついには慰安婦像まで作り始めました。

 しかも関係のない他国のアメリカで。

 そしてまた賠償。

 村山さんが韓国にまで行って発言してる始末。

 「女性の尊厳を奪った」

 村山さんは韓国から日本に訴えてるのです。

 それはそうかもしれません。

 しかし果実にはこう聞こえました。

 「もっと韓国に金を出すべきだ」

 異論はあるかもしれませんが、果実にはそう聞こえました。

 村山さん、売国ですか?

 村山さんは日韓基本条約をどうお考えなのかお聞きしたいくらい。

 もういい加減にすべきではないでしょうか?

 ただでさえ我々日本国民の一人一人は八百万の借金を背負わされているんですよ。

 韓国女性限定ではなく、もし世界中の女性を対象に、女性の尊厳を真に思ってのことなら、ご自身が発言をしているその韓国で、これまたライタイハンという女性の尊厳を奪われた事実を村山さんはどうお考えなのかお聞きしたいです。

 NHKの会長がつい口にしてしまった心情は、立場とは別に判る気はします。

 ちなみに果実はネトウヨのつもりはないのですが(笑)、そう思われるなら構いません。

 ネトウヨの方々にも思います。

 ネトウヨの方々は例えば「強制連行の有無」等々、歴史の事実にこだわりますけど、確かに当然ですが、それはそれ。

 訴えをそこにするのは止しましょう。

 ネトウヨのロビー活動はそこではないようにしましょう。

 確かに河野談話の見直し、村山談話の在り方、これからの課題です。

 歴史認識の上で歪みは矯正したいものです。

 歴史の真実はまた別です。

 チャンとした歴史家の方々に発言を任せ、その中から我々は知っていくべきです。

 それより逆に、日本がどれほど韓国に誠意をもってしてきたか。

 どんだけ謝ってきたか。

 どれだけの賠償金を払ったか。

 その上で韓国がどんな理不尽な要求や行動をしているか。

 そこを訴えませんか?

 「朝鮮人出てけ!死ね!」

 ひたすら感情的な罵詈雑言。

 そんな発信は韓国の極端な方々が日章旗を焼いてキムチや唐辛子をまくパフォーマンスと変わりません。

 どんだけ日本が尽くしてきたか、それを罵詈雑言ではなく伝えることが重要な気がしています。

 もちろん怒りは充分にわかりますけども。

 今宵は銀座 東生園にて、果実特注激辛ザーサイスープの夕食。

 その時、日本語が喋れない中国人のコックさんと、今日も笑顔の会話をしてきました。(^^)

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「汚物」のような文章だ。少し迷ったのだが、彼のことをこう呼ばせていただくことにする・・・ネトウヨ噺家・・・と。

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何でも「キムチが好きなので嫌韓ではない」のだそうであります。お後がよろしいようで(笑)。





posted by takashi at 13:03 | Comment(7) | TrackBack(0) | ネトウヨ、バカウヨの醜態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最近こういう人間がもの凄く増えてきたような気がします。考えていることはネトウヨとなんら変わりません、ネトウヨそのものです。しかし本人は自分はネトウヨではない、その証拠に罵詈雑言ではなく伝えることが重要と言っている。だから自分はネトウヨと左翼の間にいる、中立的な良識人だと本人は思っているわけです。

 ひと皮むけばヨーゲンさんと同じと言える感覚は、自分はヨーゲン氏とは異なりネトウヨではない。お前は左右の違いはあっても、ネトウヨのヨーゲン氏と同じレベルのネット左翼だ、自分は中立でお前たちよりも一段高い所から、ネトウヨも韓国も公平に見て批判しているのだと思っているということです。

 従って、あなたの考え方はネトウヨと変わらないものだと指摘されると、不当なレッテル貼りだと怒ります。

 この種の思考法が、この人は落語家でしたが、地方議員から企業経営者まで広がってきています。韓国蔑視、賠償済み、村山談話否定、河野談話否定、慰安婦否定、全て韓国が悪いと主張しながら、自分は在特会のように韓国人を殺せと言わないから中立の良識派なのだとする。

 紛うことなき極右でありながら、在特会レベルまで下劣でないから、中立的な良識派になりおおせてしまう、そして自分の極右思想は特殊なものではなくて、日本人としての常識だとしてしまい、今でも河野談話や村山談話を支持している人間は左翼であり、在特会と同レベルであるとする。

在特会やヨーゲン氏のような異常な人たちのために、極右が自分を中立の良識派だと思い込むことができる、このご仁のような極右にとっては、その点では在特会やヨーゲン氏はとてもありがたい存在であるといえます。
Posted by 伊藤浩士 at 2014年02月19日 21:53
なるほど
この噺家曰く

・俺はネトウヨじゃ無いけどネトウヨの言い分も分かる
・俺は中国人と仲が良いからネトウヨじゃ無い

完全なネトウヨですやんw
たかしさん
何時ものこれも教えてあげたら?

「俺には黒人の友達がいるから人種差別主義じゃない」
というのは米国では
「言い訳にならない言い訳」
として有名。

http://twitpic.com/2jcc9v/full

Posted by 99 at 2014年02月19日 21:56
伊藤浩士さん、

ちょっと違うタイプですが、私は「桂小金治」という落語家を、思い出してしまいました。とても芸達者で人柄の良い人物であり「ポンポン大将」というテレビドラマの主役などもこなしていた人です。テレビ朝日の「アフタヌーンショー」という番組の司会もしていました。大変に温厚で実直な人柄なのですが、どういうわけか「天皇陛下」のことを悪く言う人には、猛烈に噛み付くのです。彼は、純血種の「天皇主義者」だったのだろうと思います。しかし、その彼ですら「立川キウイ」ほどの「害毒」は流してはいなかったのではないかと、今になって思う次第です。
Posted by たかし at 2014年02月19日 22:24
99さん、

当ブログへは、初めてのお越しではないかと思いますがよろしくお願いします。

ネトウヨが二言目には「オレには在日の友達がいる」と言う嘘を思い出しますね。
Posted by たかし at 2014年02月19日 22:28
 どんだけ謝ってきたか?>この立川キウイという人は、一度たりとも謝罪などしたことはないでしょう。
ほとんどの日本人は謝罪のシの字もしていないのに
バカウヨの脳内では日本はひたすら謝罪し続けたことになっていますが、村山談話程度の中途半端な反省の弁が謝罪であるはずがないですね。どう考えてもバカウヨ脳ですよ。この人は。

韓国がどんな理不尽な要求や行動をしているか。>私の知っている限り、韓国政府は「正しい歴史認識」と「誠実な態度」以外は何も要求していません。勝手に有りもしない妄想を膨らませて、なにを訴えるというのでしょうか。見事なまでにネトウヨですな。ネトウヨ以外何でもない。迷う事なく、ネトウヨ噺家です。

 
Posted by やまだ at 2014年02月20日 18:53
 恐ろしいことですが、立川キウイ氏のような考え方が、今の日本社会では主流になりつつあるのではないかと思います。ドイツの社会はリベラル・コンセンサスがあると言われていますが(何たってドイツの「保守本流」と言われる新聞が、日本では「リベラルレフト」くらいになるという話もあるくらいです)、日本の場合、コンサバティブ・コンセンサスが生まれつつあるというべきでしょうか(そんな生易しいものではない気もしますが)。
 実際、日本社会ではかつての侵略や植民地支配の責任を否定する考えや、日本人の優位性を説く考えが世を覆わんばかりです。それはネット右翼のような露骨で狂気じみたものばかりではありませんが、思想の根本部分で違いがない。
 これはメディアの責任が重い。以前、「ネトウヨ大賞特別賞」を贈呈すべきと書いたことがありますが、状況は悪化の一途、新聞、テレビ、雑誌、どれもひどい状態です(通信社もまずい。地方紙が皆だめになりそうだ)。『文芸春秋』などの保守系雑誌の論調がいつの間にやらメディアの本流になってしまった。これでは社会全体が保守化するのも無理はなく、今まで穏健左派くらいの人がバリバリの左翼となり、リベラル保守ですら左翼扱いになっています。例えば、内田樹氏など保守的な人だと思っていたら、今では進歩派に見えますからね。小沢一郎氏ですら一歩間違えば「左翼」に分類されそうな世界はまともとは言えません。

 このままでは戦争の加害責任や戦後補償の問題一つとっても、「日本は本当は悪くないのだが、国際政治力学上、『謝罪』をしたのだ。」という甚だ不誠実なところに落ち着いてしまいそうです。不十分であくまでスタートラインだったはずの河野談話や村山談話だっていまや空洞化させられていますし。
 なお、河野談話当時の官房副長官だった石原信雄氏が「談話における慰安婦の証言には裏付けがない」と国会で答弁してしまったそうです。多くの研究成果がある以上、これが談話否定の理由になるとは思えないが、ネット右翼やそれと同じ穴の狢の連中が大喜びしそうなネタです(ちなみ時事通信社が「談話の根拠が揺らいだ」と報じていた。どうかしているのではないか)。NHK会長らが臆面もなく戯言を述べ、右翼勢力が河野洋平氏個人への訴訟を行おうとしている今、また一つタガが外れた気がしています。「慰安婦被害の実質的否定」へ一直線になりかねません。


Posted by ディッガーズ at 2014年02月20日 21:37
立川キウイは同じ立川談志門下の弟弟子の立川シカゴが
描いた“風とマンダラ”というエッセイ漫画に出てくるので
前から知ってたが、まさかネトウヨだとはショックだなぁ
漫画じゃ間抜けだが憎めない兄弟子として描かれてたのに…

亡くなった師匠の立川談志がこのことを知ったらどう思うだろう?

あと漫画じゃ落語会で一番長い前座と紹介されていたが
この人は未だにまだ前座なんだろうか?

Posted by ヒロフミ at 2014年12月11日 10:14
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