去年の夏、やめるまで30数年間「朝日新聞」を取り続けてきた。私は「しんぶん赤旗(以降「赤旗」)」と「朝日新聞」の2紙を読み続けてきたわけである。思えば昔の朝日は「マトモ」であった。本多勝一氏が署名記事をまだ書いていた頃である。他にも「第二の本多」と目される記者が結構いたのを覚えている。今、彼らは一体何処に行ってしまったのだろう?
「赤旗」のように、絶対ぶれない「北極星」のごとき新聞と、朝日のような権力べったりの「ブルジョア新聞」の両方を取っていると、朝日の堕落ぶりが手に取るように感じられることになる。この30年間で、あたかも北極星の周りを回る北斗七星のように、朝日はその立ち位置を、自らずいぶんと変貌させてきた。
朝日が完全に堕落を遂げたのは、いつだと言えるだろう?私には、小泉構造改革の頃だと思えてならない。基本的に朝日は、読売・日経・サンケイと、変わらぬ新聞に成り果てた。郵政民営化をこれらの新聞とともに強引に牽引してきたと言っても過言ではないだろう。そして朝日の堕落は、その後も続いて現在に至っている。
私のように「赤旗」と2紙を読み比べてきた者には分かるのだが、例えば朝日1紙を読んできた者には、その堕落ぶりが、よくは分からないだろうと思う。つまり「茹で蛙」の原理である。基準となる「北極星」が無ければ「北斗七星」の位置は分かりづらいのに似ている。
さて「赤旗」の日刊紙であるが、皆さんには是非購読をおすすめする。今の日本の立ち位置、ひいては自分自身の立ち位置を「確認」するためにも、是非読んで貰いたいと思っている。一ヶ月3,400円である。「今、本当は何が起こっているのか」を教えてくれるのが「赤旗」だ。
一面に出る記事は、商業誌とは一線を画している。他紙が無視する「官邸前デモ」が一面を飾る。自民党が目論む悪事を一面記事トップで暴露する。今、国民にとって何が最重要の問題であるのか?それを知らしめてくれるのが「赤旗」の第一面である。第一面下の「潮流」は、朝日の「天声人語」に当たるコラムだ。ただし「天声人語」のような「上から目線」が無いのが良い。
第二面には「主張」。これも重要だ。一面記事同様、常に重要課題を論説にまとめあげている。他紙が絶対に書けないような「社説」を見ることが出来る。他にも良い記事が満載だ。商業誌のような、大企業の「一面広告」などありはしない。
「経済」の解説記事は、実に分かり易い。一度読めばストンと胸に落ちる。私が好きなのは「文芸欄」だ。一流の人々が投稿をしている。「文学」「芸術」「音楽」などの「本質」が語られる。日曜日の「書評」も大変参考になる。
最後に私が推して止まないのが「まんまる団地」だ。このオダシゲさんの漫画は、他紙の四コマ漫画とはわけが違う。最後の一コマで「絶対に笑える」のだ。これほどほのぼのとした「笑い」を誘う四コマ漫画は絶対に他にはない。「まんまる団地」を読むためだけに「赤旗」をお薦めしたいくらいだ。
2013年06月15日
「しんぶん赤旗」のお薦め
【その他雑感の最新記事】
この記事へのトラックバック
当時の旅人たちは道しるべにした事でしょう
新聞自体が減少傾向にあるので仕方ないとは思いますが、増えないですね…
時々読むのを躊躇する時があります何故か?
読解力の貧しい私にとっては構えないと読めないのですよね、考えずにいられなくさせる記事は時には疲れるます。
まんまる団地が絶対に笑えかどうかは別にして、小泉さん以降簡単でわかりやすく頭に入ってくる情報が受け入れられてるのでしょう。
日曜日の朝8時からkissFM神戸で清水ただしさんかDJをしてはりますが、こえが聴こえてくるとほっとします…
だから直で買いに行くか、図書館で読むか
置いてる喫茶店で読んでます。
しかし未だに公安はやってるんだろうかコレ
←年配のお巡りさんは普段からやっています。
特に郡部町村の交番では、住民の身辺調査込みで。
朝日は小泉郵政改革の長い記事を、3回読んでもよく意味が分らなかったので東京新聞に変えました。読売はある方向に読者を誘導しようとするのがミエミエでしたし、毎日は、薬害エイズのようなヒットもあるけど、グリコ事件の犯人がすぐにも捕まるかのような誤報もあるし、なにより許せないと思ったのは、山岸涼子の「日いずるところの天子」に関する捏造記事を書いて謝罪もなかったことです。マンガだから軽く見たのでしょう。赤旗、読んでみます。
この際是非、しんぶん赤旗とってください。
エバさん、
>新聞の四コマ漫画の最長記録更新中
そうですか。そう言えば赤旗取り始めてからずっと「まんまる団地」だったよなあ。子どもたちも可愛いし、お父さんの会社の課長さんや、自治会の老人たちなど、それぞれのキャラクターが、実に活き活きと、巧みに描かれていますね。