2013年04月26日

またも繰り返される愚行「靖国参拝」

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首相のウソと開き直り 靖国参拝「脅かしに屈しない」というが…
侵略の歴史認めてこそ日本人の誇り守れる


  安倍晋三首相は、閣僚らの靖国神社参拝に対するアジア各国の批判に「どんな脅かしにも屈しない」(24日)などと開き直り、それ自体が新たな外交問題となっています。首相発言は、国の将来に責任を負うべき政治家の発言というより、ウソを平気でつく詐欺師のようだといわざるを得ません。
さかさまに描く
 一つの詐術は、「脅かしに屈しない」などと自らを被害者かのように、さかさまに描いていることです。
 靖国神社は、日本の侵略戦争を“自存自衛”“アジア解放”の戦争だったと正当化し、その宣伝センターの役割を果たしている特殊な神社です。その神社に、閣僚が参拝するということは、政府として侵略戦争正当化の立場に立っていることを内外に示すものです。
 中国政府が「軍国主義の侵略の歴史を否定しようとする意図がある」(外務省副報道局長)といい、韓国政府が「靖国神社は…戦争を美化しているところだ」(外務省報道官)と指摘しているのも当然です。
 日本による韓国・朝鮮の植民地化は侵略そのものですし、1931年の「満州事変」以降の中国にたいする戦争も領土拡張と他国の支配を目的とした不正不義の侵略戦争でした。「満州事変」も「終局の目的はこれを領土とするにあり」として始められたものであり、その後も他国領土を勝手に日本の「生存圏」とするため侵略戦争をすすめました。
 その侵略戦争で被害を受けた国が抗議しているとき、それを「脅かし」などということ自体が、過去の侵略戦争にまったく反省がないことを示すものです。(後略)

(2013.4.26「しんぶん赤旗」)
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安倍政権が出来ればこうなる、であろうことは、去年の衆院選から分かっていたことだ。あの、確かにどうしようもない民主党政治への「反動」が、良い方向ではなく、選りにも選って最悪のベクトルに働くという、日本人という国民の最悪の「民度」のなせる技が、去年の政権交代であった。安倍政権は、言ってみれば、ありとあらゆる「厄災」が全て飛び出してしまった「パンドラの箱」のようなものである。私は以前「この日本で、もしパンドラの箱が開いた場合でも、箱の底に最後に1つだけ残るものがある、それは日本国憲法という名の『希望』である。」という文章を書いたことがある。・・・が、今回はその最後の「希望」であるところの、日本国憲法さえもが危ないのだから、事態は絶望的。何という選択をしてしまったのだろうか・・・我々日本人は。

安倍晋三の「脅かしに屈しない」発言を聞いて、思い出すのは、2005年の小泉純一郎の「罪を憎んで人を憎まず」発言であろう。これも靖国参拝の際に、弁解のために発せられた「迷文句」である。本来、被害者が加害者を「赦す」ときに使う言葉を、加害者側が被害者の中国に向かって「諭す」がごとく使われるという、誠に頓珍漢な使い方に、当時日本中が小泉の「常識」を疑い、嗤ったものであった。今回の安倍の「脅かしに屈しない」も、それと全く同工の「迷文句」である。要するに「靖国参拝」という、どう見ても「侵略戦争美化」「戦争責任否定」である行為を正当化するための「言い訳」は、もはや何処にも無い。敢えて言い訳をすると、頓珍漢なものに「ならざるを得ない」ということの証左だと言えよう。

同じく安倍の「侵略の定義は国によって異なる」発言しかりだ。侵略という「明確な概念」の「辞書的意味」が、国によって違う、などということが、あるわけはない。国際的な会議等において、長年使われてきた「世界標準」的な意味というものが、絶対に存在するのが、これらの語句の常識だ。それが、もし仮に「国によって異なる」のであれば、それを「世界標準」のほうに合わせるのが当たり前だろう。TPPでは「世界標準」と称する「アメリカ標準」をあれほど「有難がって」いるのだから。


<追記>
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首相“侵略 歴史家が判断”村山談話から後退、明確に
赤嶺議員追及


  日本共産党の赤嶺政賢議員は26日の衆院内閣委員会で、植民地支配と侵略について謝罪した「村山首相談話」について、安倍晋三首相が「侵略の定義は定まっていない」などと発言し、韓国、中国などから批判を浴びている問題を取り上げ、日本の侵略戦争の歴史的事実を否定することは許されないと追及しました。
 赤嶺氏が、首相は日本の過去の戦争は侵略戦争ではないという評価なのかと質問。首相は「わが国がかつて多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えた。その認識においては安倍内閣は歴代の内閣と共通の立場だ」と述べました。
 一方で安倍首相は「歴史認識を政治の場で議論することは、結果として外交・政治問題に発展していく。歴史家、専門家に任せるべきだ。私が政治家として神のごとく判断することはできない」と述べ、「植民地支配と侵略」という認識を示した村山談話から後退した姿勢を明確にしました。「歴史家の判断」うんぬんは、村山談話以前の自民党内閣の歴代首相の姿勢に後戻りするものです。
 赤嶺氏は、日本、ドイツ、イタリアの侵略戦争に対し、1942年に米英中ソなど26カ国が共同闘争を呼びかけ、翌43年にはカイロ宣言で「日本の侵略制止」が掲げられたと指摘。カイロ宣言の履行を明記したポツダム宣言を日本が受諾して再出発し、戦後の国際秩序が形成されたと述べ、歴史の事実を否定することは許されないと強調しました。
 また赤嶺氏は、国連総会決議3314が「侵略の定義」を、国家による他国の主権や領土、政治的独立に対する「武力の行使」だと定めていることを指摘。「さまざまな議論がある」などとして国連の定義まで認めない首相に対し、戦後の国際秩序と国連体制を覆すことは許されないと批判しました。

(2013.4.27「しんぶん赤旗」)
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>国連総会決議3314が「侵略の定義」を、国家による他国の主権や領土、政治的独立に対する「武力の行使」だと定めている

やはり「侵略の定義」は「世界共通に存在」しているではないか。安倍の「侵略の定義は国によって異なる」が、ごまかし、言い逃れであることが暴露された。一国の首相として恥ずかしいことこの上ない。「歴史認識は、歴史家、専門家に任せるべき」。ならば、何故、世界の学者・専門家が「侵略」と認めている日本の先の戦争を美化する「靖国神社」に「政治家」であるあなたが、参拝するのか?全然理屈が通っていないではないか、安倍首相。




posted by takashi at 18:43 | Comment(9) | TrackBack(0) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。

ネットウヨ関連を検索していてこちらに辿り着きました。

NYTが1月に続いてまた安倍批判の社説を掲げました。
題して「日本の要らぬ国家主義」。
http://www.nytimes.com/2013/04/24/opinion/japans-unnecessary-nationalism.html
以下はピース・フィロソフィー・センターによる和訳です。
―――

昨年12月に日本の首相の座を継承して以来、安倍晋三と彼が属する保守的な自民党は、日本経済の活性化や、2011年の地震と津波の被害からの復興、北朝鮮のような近隣諸国とのこじれた関係の調整を始めとする、込み入った問題が山積した課題リストを曲芸のようにこなしている。外国で物議を醸すのは逆効果なのだが、まさにそれは安倍氏と国家主義者の議員仲間たちがしてきたことなのだ。


23日に、多くは下級の保守系議員からなる168人の議員団が東京都心にある靖国神社に参拝した。ここには日本の戦没者が祀られ、第二次大戦後に戦犯として処刑された者も何人か含まれている。今回は国会議員による集団参拝としては近年で最大のものだった。安倍氏は参拝を見送り供物を奉納したが、副総理ら閣僚三人が週末に参拝したと、日本のマスコミは報じた。安倍氏には第二次大戦中の日本の行為を擁護した前歴がある。


20世紀日本の帝国拡大と軍国主義に苦しめられた中国と韓国にとって、これがどれほど根深くデリケートな問題であるかを、安倍氏と彼の取り巻きは良く知っており、その後の反応は予想できるものだった。22日に、韓国は外務大臣の訪日をとりやめ、中国は公然と日本を非難した。23日には東シナ海の紛争中の島々で中国と日本の船団が集結し、緊張はさらに高まった。


日中両国は領土問題の平和的解決に取り組む必要がある。しかし、北朝鮮の核開発問題を解決するために各国が協力して取り組む必要がある時に、日本が中国と韓国の敵意を煽るのは特に無謀なことであるように見える。


歴史的な傷を悪化させるのではなく、長く停滞している経済の改善と、アジアと世界での指導的民主国家としての役割強化に重点を置いて、日本の将来を構想することに、安倍氏は集中すべきである。
―――
Posted by A・S生 at 2013年04月26日 21:06
A・S生さん、こんばんは。

初めてでしたっけ?お目にかかった記憶があるのですが。まあそれはいいとして、アメリカのジャーナリズムの「健全性」を感じるのは、こういう時ですね。

「石原発言」や「靖国参拝」は、アメリカにとっては誠に都合の良いことのはずなのです。だって、中国におけるトヨタの売上が、第一位から転げ落ちて、GMがトップに踊りでたわけですから。今やドイツにも抜かれてそれ以下になってしまいました。

中国の「反日」を煽ってさえいれば、このアメリカの「優位」が長く続くというのに、ニューヨーク・タイムズは、国益を度返しして、日本のことを考えてくれているのですね。このような社説には、我々日本人は決して「足を向けては寝られない」と思います。

<追記>
尤も、こういう「批判」をすることで、アメリカは中国の信頼を得て、益々自動車を買ってもらえる、という「効果」もあるんですよね。
Posted by たかし at 2013年04月26日 22:47
 こんばんわ。
 Nancyさんの呼びかけに応じようかどうしようかと、件の英文サイトを見に行くと、こんな記事がありました。
 http://japandailypress.com/chinese-restaurant-renames-restroom-after-japans-yasukuni-shrine-1226888
 たしかに、日本では塀に神社のシンボルが表示されていることは多いですね。しかし、日本の馬鹿な右翼はさらにエキサイトしそう…。

 あ、馬鹿なサイトを偶然見つけて、「たかしズム」のサイトを思い出してお邪魔したのでした。
 http://nezu621.blog7.fc2.com/
Posted by KURAMA at 2013年04月27日 01:56
靖国は朝鮮人の無断合祀をやめよ。
「三等国民であった朝鮮人も祀ってやっているんだ。ありがたく思え」とでも言いたげな、その傲慢かつ恥知らず態度に、腸が煮えくり返る。

靖国は戦争賛美のカルト神社に過ぎない。伝統的な日本の神道とは無関係である。カルト神社へ恒例の遠足に出かける政治家ども。奴らのたるんだ阿呆面を見ると、毎回反吐が出る。

低能の安倍は、むしろ靖国を堂々と公式参拝し、韓国、中国、米国等の国家元首の面前で、「あれはアジア開放のための聖戦であった。日本は悪くない」と主張せよ。ついでに、「従軍慰安婦などいなかった。彼女たちは単なる売春婦である。南京大虐殺も捏造である。日本人は強姦も人殺しもしていない」と主張せよ。そして、世界の笑い者になれ。
Posted by 金李朴 at 2013年04月27日 08:17
KURAMAさん、

はじめまして(ですよね?)。これからもよろしくお願い致します。


金利朴さん、

私は、靖国神社には行ったことはないのですが「遊就館図録」というのを、通信販売で買って持っています。内容は「戦争賛美」そのものです。歴史を、まさに「さかさま」に描いています。明らかに政治的なプロパガンダ施設です。弁解の余地はないでしょう。
Posted by たかし at 2013年04月27日 10:23
あなたあほですか。
他人が靖国神社を参拝しようがそんなことどうでもよろしい。
そんなことよりあなたたちは働きなさい。
あなたたちは本当に醜い帰化人ブサヨです。
そんなに日本がいやなら日本にいなくてよろしい。
迷惑です。
Posted by babuchuneo at 2013年04月29日 14:58
 あなたあほですか。
 他人が帰化人ブサヨであろうとそんなことどうでもよろしい。
 そんなことよりあなたたちは働きなさい。
 あなたたちは本当に醜い、地球上の世界に背を向ける引きこもりのネトウヨです。
 そんなに地球がいやなら地球にいなくてよろしい。
 迷惑です。

 あ、排外的になってしまった。
Posted by KURAMA at 2013年05月01日 23:07
 たかし さん

 4月27日に,歓迎して頂いたのでした。ありがとうございます。

 挨拶が遅れまして、申し訳ありません。すっかりなじんでますが、あんな書き方で良いでしょうか…。
Posted by KURAMA at 2013年05月03日 22:27
>>babuchuneo

>そんなに日本がいやなら日本にいなくてよろしい。

バロスwwwww
てめー何の権限があってんなこと抜かしてんのぉ?日本のご主人様気取りか?すんげえ勘違い野郎だねえ(藁
Posted by うー at 2013年05月05日 23:17
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