実に楽しい時代劇である。
幕末の江戸を舞台に、実在の歴史上の人物と、落語のストーリーをミックスした、この上なく良く出来た台本の映画である。ストーリーの背骨は落語「居残り佐平次」から採っているが、他にも「品川心中」「五人廻し」などの廓ものが挿入され、最後は「お見立て」の落ちがそのまま使われている。
フランキー堺の佐平次が、何と言ってもハマっていて素晴らしい。貸し本屋の金造に小沢昭一、牛太郎に岡田真澄、都々逸「三千世界の鴉を殺し ぬしと朝寝がしてみたい」の都々逸の作者とされる高杉晋作を、石原裕次郎が演じている。これほどの豪華メンバーの作品を、当時の日本は作っていたのだ。隔世の感がある。
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こうやって幽玄からちょっとずつ離れていくといいよ。
そうそう。
こうやって日本からちょっとずつ離れていくといいよ。
お約束のポエムありがとうございます。