2011年04月11日

予備役自衛官問題

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この問題は、まさに法律の「盲点」と言えるものである。マスコミは連日自衛隊の活躍を報道している。我々はマスコミや政府により、災害時の自衛隊が「頼りになるもの」という「固定観念」を植えつけられてきた。誤解なきように言うが「頼りになる」というのは、まさにその通りであって、現地で困難な任務をこなしている、末端の自衛官の人たちには頭が下がるのである。いかんせん、戦闘機や戦車に使う金を、災害救助のための車両・機器に回しておれば、もっと彼らは楽に、効率的に仕事が出来ていたであろうに、と残念に思うのである。

東日本大震災で、その自衛官の数が足りなくなり、予備役自衛官が召集された。そのうちのいくつかは、マスコミが「美談」に仕立て上げて、さんざん報道していたので、皆さんも良く覚えておられるだろう。しかしその予備自衛官制度に、思わぬ「盲点」があったのだ。

これは、愛川欽也のパックインジャーナルで取り上げられていた。この番組には、こういった件に誠に詳しい田岡俊次氏が出ている。そこで氏が指摘したことを、箇条書きにしてみる。

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1)予備自衛官とは、自衛官を退職した者が、正業を持ちながら就くものである。
2)予備自衛官には、年間数万円の報酬が基本手当として与えられ、さらに実際に召集された場合、もしくは訓練に参加した場合には、日当・諸手当・交通費が支給される。
3)上記の他「休業手当」として年間数十万円が「固定的に」雇用主に対して支払われる(自営業の場合は本人に支払われるのだろう)。
4)これだけの「固定給与」を貰っている予備自衛官の中に、今回の東日本大地震の災害救助の「召集」に応じないものがいる。その理由は「正業が忙しいから」が主なもの。
5)全国で5万6千人いる予備自衛官のうち、召集に応じているのは現在、東北200名、その他の地域170名だという。
6)ボランティアの市民が「無報酬・手弁当」で復興に当たっているのに、税金から「固定給」まで支払われている予備自衛官が「正業が忙しいから召集に応じられない」というのは問題ではないか?
7)「戦闘のため」「国民の救助」のための「召集」に応じなければ「罰則」があるが「災害復興」には応じなくても「罰則」はない。
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「行きたくなければ、行かなくて良い」のであれば、ボランティアと何ら変わりがないのではないか?にもかかわらず、ボランティアと決定的に違うのは「参加しなくても(何もしなくても)報酬が出ている」ということだ。こんな馬鹿げたことがあって良いものか?最後に田岡氏は、予備自衛官の制度自体に存在価値があるのか?と疑問を投げかけていた。皆さんは、この問題についてどのように思われるだろうか?

posted by takashi at 10:12 | Comment(9) | TrackBack(2) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 予備自衛官というと戦前の予備役のイメージがあるので、徴集されると必ず軍に戻らねばならないと思われがちですが、考えてみれば元の自衛隊そのものが嫌になればいつでも辞められる組織なので、口実をもうければ容易に徴集拒否ができるわけです。

 元々予備自衛官になった人たちも徴集されるとは思っていなかったでしょうし、この制度を作った側も予備自衛官の徴集が必要ななるとは考えていなかったと思われます。

 ではなんの為に予備自衛官にお金を払っていたかということですが、予備自衛官は地域における自衛隊の宣伝マンだったと思います。
 予備自衛官が地域で生活する中で、PTAの役員になったり、子どもサッカークラブのコーチになったりすると、自衛隊の基地見学や、航空隊のアクロバット飛行の見学、護衛艦の見学などに子どもを連れ出します。
 
 敗戦後からの、軍隊に対する悪いイメージを予備自衛官を使って少しでも薄めようとしたわけです。昔の在郷軍人は威張っていましたが、今の予備自衛官はふつうの市民として地域のなかにいて、世話好きなお父さんを演じつつ、軍隊に対する市民の嫌悪感をなくし、子どもが興味を持つよう仕向ける、といった役割を担っていると思います。年間の手当はその為に支払われていると考えるべきでしょう。

 予備自衛官たちにしてみれば、徴集なんて話が違うぞ、そんなはずじゃないよー、といったことになると思います。
Posted by たかひろ at 2011年04月11日 16:10
たかひろさん、

なるほど、うなずける御説だと思います。でもそれでいいのでしょうか?今回のことで、予備自衛官に「災害復興」召集への応集を、義務付ける法律の必要性が出てきたと思います。召集に応じない場合は、罰金を課すとか、禁固刑もあっていいと思います。何故なら「防衛」「治安」のための召集には、そのような「罰則」があるからです。
Posted by たかし at 2011年04月11日 16:28
そもそも予備自衛官にどんな人がいるかしっていますか?確かに元自衛隊員と聞けば聞こえがいいでしょうが実は予備自衛官の大半は自衛隊を定年退職した人、高齢者がほとんどをしめています。1年に5日間の訓練という短い時間訓練し予備自衛官と名乗っているんです。体力検定が訓練に組まれていますが、長距離走なんて1500M走ると心臓発作などの事故が多発するため現在1500M競歩になっているほどです。実際現役自衛官は予備自衛官など使えない人員にすぎないんです。召集を断ったからって「しかたない、別に期待していない」って言うことが現役自衛官の本心だと思います。訓練でも「えらい」って文句ばかりいってる予備自衛官ばかり。今話したような高齢者自衛官が災害派遣に行ってなにができるでしょうか?お荷物・邪魔になるだけだと思います。
私は現在看護師をしています。神戸の震災の年に入隊したこともあって予備自衛官の災害派遣にはいち早く反応しました。地方連絡部に自ら電話し災害派遣に参加する意思がある事を伝えました。また、勤務している病院も協力する意思があることを伝えました。しかし、災害派遣の命令はいまだにきていません。実際災害派遣に参加しても何ができるかの不安もあります。自衛隊の機材・車両等を使用するには自衛隊モスが必要になる。これは自衛隊を辞めた時点で剥奪される。実際私が災害派遣に参加してもボランティアと同じようなことしかできず、自衛隊のような特殊な行動はできないって事を意味している。このような状況で今の生活・勤務地に迷惑をかけるリスクを負うのは厳しい選択になると思う。
予備自衛官の任務は現在防衛・治安維持といったものは含まれていない。自衛隊が防衛・治安維持の任務についているときの駐屯地の警備が任務と一途けられている。現在災害派遣に参加しているのも予備自衛官と報道されているが、実は即応予備自衛官がほとんどを占めていることをしっていますか?実は予備自衛官にはまだ派遣要請すら来ていないのが現状です。
Posted by 関西予備自衛官 at 2011年04月12日 00:34
【たかし】

関西予備自衛官さん、お書き込みありがとうございます。

>そもそも予備自衛官にどんな人がいるかしっていますか?確かに元自衛隊員と聞けば聞こえがいいでしょうが実は予備自衛官の大半は自衛隊を定年退職した人、高齢者がほとんどをしめています。1年に5日間の訓練という短い時間訓練し予備自衛官と名乗っているんです。体力検定が訓練に組まれていますが、長距離走なんて1500M走ると心臓発作などの事故が多発するため現在1500M競歩になっているほどです。実際現役自衛官は予備自衛官など使えない人員にすぎないんです。召集を断ったからって「しかたない、別に期待していない」って言うことが現役自衛官の本心だと思います。訓練でも「えらい」って文句ばかりいってる予備自衛官ばかり。今話したような高齢者自衛官が災害派遣に行ってなにができるでしょうか?お荷物・邪魔になるだけだと思います。

だとしたら、なおのこと、予備自衛官制度の「無意味さ」が、はっきりしてくると思います。一般の公務員は、定年退職後「共済年金」を受け取るわけです。ところが自衛官は、定年退職後「共済年金」プラス「予備自衛官報酬」を二重に受け取ることになるわけです。そして、災害時の召集には出ないとなれば、ますます「予備自衛官」の制度の意味は無い、ということになりますね?つまり番組中で、元「日刊ゲンダイ」記者の二木氏が言っていたように、戦争さえなければ永久に「丸儲け」なわけですよ。そのような制度は一刻も早く無くすべきですね。

>現在災害派遣に参加しているのも予備自衛官と報道されているが、実は即応予備自衛官がほとんどを占めていることをしっていますか?

もちろん知っています。番組中で田岡氏が、そのことに言及しておりました。今回の災害復興に「声」が掛かったのは「即応予備自衛官」だけだそうですね。しかしその「即応予備自衛官」の殆どが「正業の忙しさ」を理由に、召集を「拒否」したのだそうですね?田岡氏はそれに「唖然とした」と言っていました。関西予備自衛官さんの言い分をすべて聞いたとしても、予備自衛官制度を廃止すべき、さもなければ「罰則」を設けるべきである、という私の主張の「正当性」は揺るがないと思いますが、如何でしょうか?
Posted by たかし at 2011年04月12日 01:30
お返事ありがとうございます。

 戦争さえなければ永久に「丸儲け」なわけですよ。そのような制度は一刻も早く無くすべきですね。についてですが、戦争が絶対にないとは限らないのではないでしょうか?私はそうおもいます。日本は敗戦国、今後日本からの侵略のような事はまずないと考えられますが、他国からの侵略を受けることは十分に考えられます。報道等はされていない、することができないことはかなりおきています。実際、中国、北朝鮮などは毎日のように日本海域に潜水艦等で侵入してきています。海上保安庁が警告し事件になるような事はほんの一握りです。現実は海上自衛隊の潜水艦等が妨害電波等を出し情報収集できないようにすることぐらいでとどまっています。なぜもっと講義・反撃をしないのか?それは反撃などしたか確実に戦争になるからです。平和と戦争は本当に紙一重のところにあります。現在自衛隊の主力は北海道に駐屯しています。それは旧ソ連時代侵略の可能性が強いためでした。しかし今自衛隊の主力は近畿・四国・九州地方に移行しつつあります。なぜかは言うまでもないとおもいます。日本は平和であるため戦争なんて起きるわけはないと思いがちです。しかし、戦争と平和は紙一重のところにあると思います。





Posted by 関西予備自衛官 at 2011年04月12日 09:34
平和なのは自分がいるおかげだってのは驕りです。

そもそも領土問題存在しないと現実を無視してきた政治怠慢の責任です。中国や韓国からみれば自国領なので侵入も何にもないですし。史料を真剣に検証すれば、マスコミや政府に決して報じられないいろんな疑問点も浮上ていくるだろうが、どうせしないだろう。
こういう書き込みを見れば、やはり田母神を生み出しただけはある、自衛隊は。
Posted by ryo at 2011年04月12日 21:08
つーか今の中国と冷戦時のソ連を同列に見ている時点で、何もわかっちゃいないだろ。中国脅威を叫んでる産経辺りと主張が何も変わらん。
Posted by kgofboston at 2011年04月13日 03:08
まず、関西予備自衛官様の現場のお話をどうも有り難うございます。普段聞けない話なので、とても貴重な話でした。また、予備自衛官として、災害派遣に応じようとされたその態度は、とても尊いものだと思います。

これは、私の意見ですので、主催者であるたかし様の意見とは違うかもしれませんが、

私としては、自衛=国境線を守るということも、政府の役目であり、そのためには、軍隊も必要だと思っています。ただ、今の自衛隊のあり方…日米安保の元での自衛隊のあり方にはいくつか疑問があります。

まず、戦争というものは、政治・経済・外交の延長に位置づけられるものである以上、そのような異常事態が「突然」起こるわけではありません。その議論をすっ飛ばして自衛隊がいないと他国が攻めてくるというのは、論理の飛躍というものではないでしょうか

また、果たして、軍事力というものは、本当に防衛力になるのかということです。日本の特殊性として、人口が沿岸部の都市部に集中してしまっております。戦前の東京大空襲でもあれだけの被害が出ました。現在の東京は過密ぶりは戦前の比ではありません。日本の本土を攻撃されたら…まあ、上陸されたらまず、アウトじゃないですか。そして、その東京には人口だけでなく、情報や都市的機能まで集中しています。もし、戦争が起こったら、いや、関東大震災が起こったらどうなるかと思います。

このような国で、果たして軍事力というのは、本当に防衛力になるのか…抑止力にもならないとはいいませんが、あまり期待できないような気がします。

そして、予備自衛官の召集に応じない人が多いと言うことは、自衛隊に入った人のほとんどが単に職業として選んだだけの人が多いということではないのですか?戦前の日本には徴兵制がありましたが、志願兵と言うのは農村の次男三男が多かったし、陸士・海兵というのは、家が貧しいけど優秀だという男の子の行くところでした。戦後もしばらくは、地方の子供達は集団就職でなければ自衛隊、というコースが多かったです。今のアメリカ軍でも市民権目当ての人が多いらしいし、旧ソ連でも、幹部の息子はアフガンにいかなかったという話があります。ま、「赤と黒」ではないけど、その辺の構図はスタンダールの時代と変わってはいないわけです。軍人=兵隊さんというのは、かっこいいけど、職業としては割に合わないんですよね…3k仕事の最たるもので。こんなことを書いて、個別の自衛官の人への侮辱として捉えられたら困るのですが。

本当に自衛隊=国土を守るためのものとするなら、天災だって、戦争と同じもので、自然による攻撃と考えるべきなのでしょうが、その点で、「予備自衛官に災害時の応集の義務がない」ということは、今の自衛隊の問題を端的に表したものだと思います。
Posted by はりー at 2011年04月14日 21:18
政治主導といいながら法務に関して何らの見識も持たない日教組の柳田法務大臣、この内閣の何を信じればいいんだ。柳腰の赤い官房長官は「自衛隊は暴力装置」と評しているが、間違いなく「民主党は売国装置」である。

赤塚慎也
Posted by 赤塚慎也 at 2012年03月17日 15:30
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