共産党の議員が委員会質問などで、トヨタや松下やキャノンの「派遣切り」「偽装請負」の実態を暴いて見せ、首相や厚労大臣に意見を求めるときに、必ず返って来るのが、タイトルの「セリフ」である。例えば志位さんが「トヨタがやっているこのような下請けいじめは、厳しく指導すべきだと思うが、首相いかがか?」と、菅総理に質問したとする。すると菅がまず言うのはこの「個別の案件につきましては、お答えを差し控えさせていただきます」という文句なのだ。これらの企業が「悪どいこと」を行なっているのは、紛れもなく客観的な事実なのだが、彼らはそれが「口にできない」のである。奴らは「飼い主」の悪口は言えないのだ。これらの企業の「固有名詞」を口にしたからといって一体どうなるというのだろう?そして「一般論として申し上げると・・・」とこうなる。そのくせ菅直人などは、何処そこの企業が社会的に立派な貢献をしている(障害者を積極的に雇用している)などという話を「固有名詞」を交えながら国会演説の中でしたりもするし、相手が「武富士」などという会社ならばいくらでも「名指し」で批判をするのである。ところがそれが「天下の」松下やキャノンのような大企業となると、とたんに腰が引けるのだ。まるで祟りでもあるかのように。見ていて本当にいじましい姿である。要するに「ご都合主義」だということだ。昔、NHKの紅白歌合戦で、山口百恵が「真っ赤なポルシェ」という歌詞を「真っ赤な車」に変えて歌わせられたことがあった(「クルマ」のイントネーションは原曲のメロディに全くそぐわないのにも拘らず)。しかし、今ではNHKのアナウンサーまでが「特定の商品名」をブラウン管(死語か?)上でバンバン言っている。関係ないのだが、何故かこんなことを思い出してしまった。
さてこの「言い逃れ」を、地元の支持者の集まりで「自慢」していた馬鹿が、法務大臣を辞めたらしい。辞めて当然である。しかしあるニュース番組で鳥越俊太郎という人がこんなことを言っていた。つまり法務大臣が個別の案件についてどうのこうの言うのは「指揮権発動」と取られかねない。柳田法務大臣が集会で述べたことは、その「不自由さ」を支持者の前で嘆いたのに過ぎないのであって「国会軽視」というのは必ずしも当たらない、と。これも一理あるように思えるが、それにしてもおちゃらけで自慢するというのはどんなものだろうか?百歩譲って鳥越氏の言うとおりだとしても、上記菅総理や厚労大臣の場合は全くそれには当たらない。私はむしろ、菅や仙谷がこの「言い逃れ」を使うことに問題があると言いたいのだ。社会的な不正を行なっている企業を、名指しで批判することは「指揮権発動」でも何でもない。本来、それはむしろ内閣としての当然の「責務」であろう。
<参考>
http://www.j-cast.com/tv/2010/11/22081424.html
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