2010年09月07日

懐かしの映画2

アンソニー・ホプキンスという俳優は、古くから名作映画に出演しているが、何といっても1991年の「羊たちの沈黙(The Silence of the Lambs)」で一躍有名になった名優である。その内容のショッキングさは当時話題となったが、それ以上にホプキンスの演技が光っていた。2001年の「ハンニバル(Hannibal)」は、それに輪をかけたグロテスクな作品だ。そのあまりの残酷な内容に「羊たち・・・」に出演していたジョディ・フォスターが降板したとかしないとか、その辺の理由は定かではないらしいが。そのため二作目の「ハンニバル」では、ジュリアン・ムーアがFBI捜査官クラリス役を演じた。

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「ハンニバル」のグロテスクさは簡単に評し難いものがある。イタリアの古い城の窓に、腹から内蔵をぶちまけられた刑事が首を吊られてぶら下がるわ、クラリスの上司の捜査官は、薬で「夢心地」にされながら、頭蓋骨を剥ぎ取られ、切り取られた「自分の脳」を食わされてウマそうな顔をするわ・・・。

レクター博士は今でも私のトラウマになっている。それは例えば、バッハのゴルトベルク変奏曲のアリアをピアノ演奏で聴くと、レクター博士を思い出してしまう、といった具合だ。理由はもちろん「羊たち・・・」の映画の中で、レクター博士がこの曲を「不気味に」弾いているからだ。あれ以来バッハのこの曲が「不気味」に思うようになってしまった。特にピアノでゆっくりと弾かれる演奏を聴いた時など、決まって映画のシーンを思い出してしまう。

映画の役柄が俳優を「食ってしまう」ということは往々にしてあるものだ。渥美清といえば寅さん、デビッド・ジャンセンと言えばリチャード・キンブル、ビック・モローと言えばサンダース軍曹といった具合に。その中でもアンソニー・ホプキンスのハンニバル・レクター博士の印象はあまりに強すぎる。あれ以来どんな映画に出ているホプキンスを見てもレクター博士のイメージがちらついてしまう。例えば「日の名残り(THE REMAINS OF THE DAY)」のような物静かな佳作での温和な執事役などを見ていても、いつナイフを取り出してヒロインの腹を割くのではないだろうか、と思ってしまう(笑)。
posted by takashi at 15:23 | Comment(3) | TrackBack(0) | 映画・文学・音楽など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アンソニー・ホプキンスのグロくない演技を見たいなら「世界最速のインディアン」もオススメです。
ニュージーランドの田舎町で独り1920年型インディアン・スカウトを改造して世界最速記録に挑んだバート・マンローという実在したオジサンの話ですが、レクター博士の狂気とは対極にありそうな清々しく愛すべきキャラクターでした。

なんでも映画出演の以来を拒み続けたサー・ホプキンスが脚本を読んで出演を快諾した作品だそうです。
Posted by oyoyo at 2010年09月08日 23:11
oyoyoさん、
いや、もう私何を見ても「脳みそ」食べるシーンが目に浮かんでくるのです。
Posted by たかし at 2010年09月09日 02:39
ご愁傷様です・・・

Posted by oyoyo at 2010年09月09日 07:30
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