2010年04月26日

もうすぐメーデー

経済戦略-健全な成長への処方せんは                   2010年4月25日(日)「しんぶん赤旗」主張  

日本は先進国の中で唯一、過去10年にわたって「成長の止まった国」「国民が貧しくなった国」になっています。
 リーマン・ショック前の10年間に、先進7カ国のうち日本以外の6カ国が27〜74%の経済成長(名目)をしたのに、日本はわずか0・4%増です。雇用者報酬も6カ国が17〜73%増やしたのに日本だけがマイナスを記録しています。
 世界の経済危機で、とりわけ日本が深刻な打撃を受けた原因が浮かび上がっています。

経済危機の影響が集中
 こんな異常事態を生んだのは、正社員を非正規雇用に置き換え、下請けに際限のない単価の切り下げを押し付けてきた財界・大企業の経営戦略です。それを可能にしたのは、財界言いなりに労働法制を規制緩和し、中小企業基本法を改悪してきた自民党政治であり、「構造改革」路線です。

 大企業は国民が汗水流して生み出した富を吸い上げて利益を増やし、株主配当を増やすと同時に内部留保を蓄積してきました。大企業の内部留保は国内総生産の半分にまで膨れ上がっています。まさに大企業が富を独り占めにする異常なシステムであり、それこそ日本経済の成長を止め、国民を貧しくした異常事態の根源です。
 このシステムは大企業が富を吸い上げる「ポンプ」になると同時に、経済危機の影響を日本に集中する世界生産の「調整弁」の役割も担いました。
 21世紀に入って大手製造業は工場の海外進出を加速しました。しかし、生産を現地の需要に合わせて増減させる生産調整の役割は、主に日本の工場に背負わせてきました。そのために、世界経済危機による海外の需要減少の影響が日本に集中し、日本の生産を世界で最も激しく落ち込ませて暮らしと経済に大打撃を与えました。
 日本が世界の工場の「調整弁」となった理由を、トヨタの生産体制を分析した京都大学の研究者が経済誌で次のように指摘しています。海外では雇用を守る規制や労働時間規制が厳しく、親企業と下請けの関係も対等で、需要に応じた生産調整が難しいからだ―。
 海外需要が強まれば日本で低賃金・不安定雇用を増やし、正社員と下請けに無理を重ねさせ、弱まれば派遣切り・下請け切りで「調整」するやり方です。労働者や下請けを守るルールが弱い日本を「調整弁」にして世界の矛盾を集める体制です。

日本共産党五つの提言
 大企業の行動は暮らしと経営の存立基盤そのものを壊す行動であり、それを改めさせない限り日本経済を覆う不安は解消できません。大企業の行動を変えさせるためには、せめて欧州並みの社会的ルールをつくる必要があります。

 日本共産党の「五つの提言」は、この課題に正面から応える提案です。人間らしい雇用のルールを確立し、非正規から正社員への雇用転換を進めること、大企業と中小企業の公正な取引ルールをつくり、中小企業の振興に本腰を入れて取り組むことをはじめ、雇用、中小企業、農業、社会保障、財源問題にわたる「成長戦略」です。

 これらを通じて「ルールある経済社会」への改革を進めることこそ、当面の危機を打開するとともに、家計・内需の回復を起点にして日本経済を健全な成長軌道に乗せる抜本的な処方せんです。
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真実を鋭く突いている「しんぶん赤旗」ならではの「主張」である。
 
日本の大企業が日本国内でやっている「非正規労働者を雇い、必要なくなれば自由に使い捨てる」という「労務政策」は、アメリカやヨーロッパでは行なうことが出来ない。何故ならば、それらの国々においては労働者の人権を守る「法律」ががっちりと出来上がっており、日本企業と言えどもそれを侵すことは許されないから。つまり欧米諸国で「稼働」している「日本」の工場は「現地では」そのような「生産調整」が出来ないということになる。もし、それをへたにやろうものなら今度は「不買運動」という恐ろしい「報復」が待っている。

それじゃあその分の「生産(=雇用)調整」を日本国内でやりましょう、というのが日本の大企業の現在やっていることなのである。過去十数年にもわたって行なわれてきた地ならし(=「派遣法」やその他の労働法制の「破壊」)の目的は、まさにそこにあったということなのだ。

例えば日産自動車の社長カルロス・ゴーンはフランス人だが、何故これほど業績を伸ばしているかといえばそれは、本国フランス国内では絶対に許されないような「雇用政策」を日本国内で「実践」しているからに他ならない。

このように日本の労働者は今や世界中でも最も過酷な「疎外労働」の中に置かれている。中国の労働者たちは「国の発展」という喜びを「享受」しながら働いている(あたかも高度成長期の頃の日本のように)が、日本の労働者には、そのようなモチベーションは既にない。あらゆる分野で後発国に追い抜かれようとしている。家電分野では完全に韓国にシェアを奪われているし、SONYのような会社も今や商品開発で大きく立ち遅れてしまっている。

国内の労働者を大企業の「調整弁」にさせてはいけない。もうすぐメーデーである。「派遣法の骨抜き」を許さず「直接税」を重視した「税制改革」で、本当の意味の「貧困対策」を政府に要求しよう!日本の労働者・貧困者よ!今こそ団結しようではないか!聞け万国の労働者♪・・・つーか日本の労働者♪
posted by takashi at 16:13 | Comment(2) | TrackBack(1) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 なるほど、内部留保活用論ですか。いろいろと疑問
の声はあるそうですが、ここではその是非はいったん
置いとくとして、赤旗読んでると疑問に感じること
がある。

「大企業の内部留保を活用しろ」「非正規雇用をどう
にかしろ」と書いてる同じ紙面で年齢制限をかけた
求人広告を堂々と載せてること。

仮に赤旗にのった求人広告に応募しようと考えてる
意欲ある失業者がいても、年齢で排除されたら、仕
方なく非正規雇用も考えなきゃいけなくなるんです
よね。
Posted by 五つの提言? at 2010年04月27日 22:42
「内部留保」に関しては、せっかくの利益を投資につぎ込みリーマンショック後の暴落で元本割れを起こしてしまったのが実態のようです。
Posted by 流れ者 at 2010年05月09日 15:10
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