2010年03月30日

与野党税制論議のバカバカしさ

今まで何度書いてきたか分からないがもう一度書くことにする。

「国の財政が赤字である」「増税をしなければならない」その通りであろう。で、何故すぐに「消費税増税」なのか?民主や自民や国民新や社民、公明までが口を揃えて「消費税はいずれ上げなくてはならないだろう」と来る。御用学者や、リベラル気取りの学者や評論家も同じことをホザいている。門前の小僧習わぬ経を読むで、民放のアナウンサーまでが、訳も分からんくせに評論家の言う事に頷く。

一体何でそうなるの?まずやるべき事は「直接税」の税率見直しでしょ?何度言えば分かるの?
民主党の某バカ議員などは「日本の税制はもうそろそろシャウプ税制を見直すべきだ。」などとトンチンカンなことをのたまう。シャウプ税制など、今の日本にはその「カケラ」も残ってはいないのに、だ。次のエントリーでバカの顔を拝んでいただきたい。

<民主党の正体>
http://takashichan.seesaa.net/article/136456189.html

その昔自民党が消費税を導入するとき、一体何といって国民を騙したか?「日本も北欧のような福祉国家を目指すならば消費税が必要だ。」「スウェーデンの高福祉社会を支えているのは25%の消費税だ。」・・・そうやって導入された消費税の税収と、殆ど「同額」が、大企業の法人税減税に回された。で、肝心の福祉はと言えば「高福祉」どころか、次々と「後退」させられていった。

第一、自民党の連中はそれまで北欧の福祉国家のことをどう言って「誹謗中傷」してきたのか?曰く「北欧は社会福祉で財政が疲弊している」「福祉が充実している国は、国民が怠惰である」「北欧は老人の自殺が世界一」「ビョルン・ボルグは税金払うのが嫌でスイスに逃げた」・・・こういうデマをメディアで一生懸命垂れ流していたのである。それが今度は手のひらを返したように「日本も北欧のような福祉国家を目指すならば消費税が必要だ。」ときた。過去において一度も「福祉国家」を経験してもいない日本という国が、何十年も前に「福祉国家」を「実現した」スウェーデンを「怠惰」呼ばわりとはいったいどういう事なのか?

アメリカでは、オバマ政権により念願の「国民皆保険」が実現しそうである。さらに欧米諸国は、最高税率の引き上げなどの「所得再配分」の政策に乗り出している。世界の情勢は明らかに「不平等の是正」「貧富の差の解消」に向かって動きつつあるのだ。なのにわが祖国日本では、与党も野党も(もちろん日本共産党を除く)こぞって「消費税増税」ばかりを主張する。こんな異常な国はどこにもない。

私が尊敬してやまないブロガーで「きまぐれな日々」を書かれているkojitaken氏が、最新のエントリー「遅すぎた田原総一朗退場&亀井静香が税制論議で本領発揮」で、次のように述べておられる。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1058.html

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(前略)
今回の討論でもっとも私の注意をひいたのが税制改革に関する議論だった。田原は先週の番組でも用いたフリップで、日本の消費税率がいかに低いかを強調し、消費税率引き上げの言質を与野党から引き出そうとしていた。もちろん、自民党の谷垣総裁は消費税率の引き上げを主張し、自民党の主張に理解を示すかのような中途半端な発言をした菅財務相に対し、「4年間消費税率を引き上げないと選挙前に公約したことを懺悔せよ」などと迫っていた。

しかし、3月26日に行われた税調専門家委員会の資料を見ると、対国民所得比の個人所得課税の比率が、日本は他国より際立って低いことが示されている(下記URLのpdfファイル17頁)。
http://www.cao.go.jp/zei-cho/senmon/pdf/sen2kai1.pdf
注)ファイルでは17ページだが資料右下のページ数では16ページである(たかし記)。

この資料を見ると、日本の対国民所得比個人所得課税の比率は、スウェーデンと比較すると3分の1であることはもちろん、アメリカと比較してさえ半分強しかない。法人所得課税の比率はスウェーデンやアメリカよりやや低い程度で、ドイツよりは高く、マスコミや財界が言うほど企業が税金を搾り取られているとはいえない。問題の消費課税の比率は、英独仏の半分程度で、スウェーデンの4割強だが、アメリカより高い。この資料は、外国についてはOECDの資料、日本については2010年度の当初予算ベースに基づいていると記されているが、この数字を見る限り、税調の専門家委員会が「まず所得税の検討から始める」との方針を打ち出した理由がよくわかる。つまり、日本は金持ちが応分の負担をしておらず、だから税収が伸びないのである。それは、分離課税だらけの税制によるところが大きい。
(後略)
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ここに紹介された資料はまさに興味深い。日本の税制の「あくどさ」が如実に示されていると言える。kojitaken氏の記事の「結び」を以下にご紹介して、本日の私の「結び」としたい。

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所得税増税なんかをしたら金持ちが逃げ出さないかだって? 逃げ出すはずないじゃん、世界に冠たる個人所得課税比率の低い日本から。負担が増えたところで他国並みになるだけなんだから。いや、逃げ出したい人には勝手に逃げ出してもらえばよい。だって、そういう人たちは、応分の分担をして日本社会の役に立つのが嫌だというのだから、売国奴以外の何者でもない。そんな人たちに逃げ出されたところで、日本にとって痛くもかゆくもないのである。
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posted by takashi at 18:55 | Comment(5) | TrackBack(3) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、たかし様

所得税の金持ち優遇ではこんなものもあります。
確定申告書の所得に配当所得(法人から受ける利益の配当および剰余金の分配金、証券投資信託の収益の分配金等)があり、10パーセントの税額控除(ここがミソ)が受けられます。
不労所得である配当には税を軽くしてやり、真面目に働く国民には重税を掛ける、これが政府のやり方
民主党には変えられないでしょう。
Posted by mrtektek at 2010年04月01日 15:44
共産党以外の政党の輩は財界企業から金を貰っていたり、マスコミを掌握してる築地CIAこと電通に都合の悪い事を揉み消してもらってるからこういう愚かな事しか言えないのでしょうね。
まともな事を言えば財界企業から金貰えなくなりますし、悪事の揉み消しをしてもらえなくなるでしょう。

アメリカに媚びへつらい、財界企業や広告代理店べったりの政治にはうんざりです。
Posted by コンポコ at 2010年04月04日 20:28
 「ああ、民主党は信じられねえ!もともと信じなかったが、あのイヤな自民党と税制に対する態度が変わらぬと知ってますます信じられなくなったッ!」と「プロレススーパースター列伝」のアブドーラ・ザ・ブッチャー風に心の叫びを発している今日この頃です。件の台詞の元ネタが収録されている話につきましてはttp://www.geocities.co.jp/SilkRoad/6218/butcher.html(頭のhを抜いてあります)に詳しいです。読んで笑って心のもやもやをすこしでも払っていただければと思います。
 時代劇に出てくる果たし状のような体裁の手紙で、高所得者優遇低所得者負担増をやめさせるよう雄叫びをあらわす文面をしたためて民主党に送るつもりでおります。どこにでもあるようなメールや手紙類では見向きもされないでしょうから・・・・。むろんこれにしたっていかほどの効き目もないかもわかりませんが、目に付く目立つものを送って差し上げたほうがまだ目を向けてくれる確率としては高いかもわかりません。
 余談ですが、私、「民主党さん子ども手当てたしかにいただいた、サンキュー!がっぽりかせがせてくれさえすりゃほかのことなんざ忘れまた支持もするし参院選でも投票させてもらうさ!」といわんばかりに目先の子ども手当てを喜ぶ人をテレビで見るたび「ど・・・どこまでも目先の利益に徹したやつだ!おれはやつを憎む一方であわれんでいくかもしれねえ・・・」と思っていました。
Posted by 谷本篤史 at 2010年04月07日 23:38
税制論議で直接税を中心に置く事は当然ですが、源泉徴収制度の問題も論議に加えるべきと思います。

御承知のように源泉徴収制度は、戦前に戦費調達の為、効率よく庶民から徴税する制度として導入されたもので、戦後シャウプ税制の骨抜きで生き残った制度です。

所得税法で「納税者」として定義されているのは、農林漁業者、自営業者、給与所得以外に所得の有る者、そして源泉徴収義務者(会社)とあり、圧倒的多数の給与所得者は税法上「納税者」ではありません、単に都合よく国に税金を納めてくれる存在でしかありません。
ですから給与所得者は税金に不満があっても、国税庁や裁判所等に直接異議申立する場が無い立場に置かれています。

確定申告は申告納税制度を取っており、これは「納税者のする申告により税額を確定する」ものであり、憲法の国民主権、納税の権利及び義務を踏まえたものと理解しています。

一年間の収支を自らの手で計算し税を払う事によって、積極的に税務行政に参加する、その行為を通じて税制に関心を持つ事が出来、納税の痛みを知り、最終的には、その使い道を監視し正して行く道に通ずるものと思っています。

仮に戦後、源泉徴収制度が廃止され、確定申告制度が全てに与えられておれば、金持ち優遇の最高税率
が37%まで下げられたり、配当所得の税額控除等々ここまで酷い状態にはならなかったと思われる。
なぜなら、確定申告書で多くの国民が知る事となり、反撥を受る事必定です。

権力者にとって都合の悪い事は隠す、消費税の様に「羊が泣かない様に毛を毟る」、反撥があれば「分断して統治す」、権力者は強かです。
Posted by mrtektek at 2010年04月09日 15:00
mrtektekさん、ご挨拶遅れましてすみません。
私は「税制改革」というものが、民主党の政策の最大のメルクマールだと思っております。ところが案の定、どう見ても民主党には所得税を「いじる」気配はありません。それどころか、さらに大企業の法人税率を下げる(実効税率では先進国の中で最低の水準であるのにも拘わらず)ことも目論んでいるようであります。4年後には消費税率も上げるらしいですし、民主党の政策は今後財界の意に沿った方向(自民党と何ら変わらぬ)を目指していることがだんだんと明らかになってまいりました。今私は、次の参議院選挙で、いよいよ日本が破滅に向かうのではないかと危惧を致しております。
Posted by たかし at 2010年04月10日 00:00
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