2009年12月22日

我が亡き後に洪水よ来たれ

「先進工業国は高度成長期にCO2を排出し放題だったのだから、開発途上国に自分たち同様の規制を求めるのは不公平だ」という中国や、それに追随する他の途上国の言い分を、百歩譲って認めたとしても、大国中国の「横暴」は明らかであろう。かつての高度成長期にはなかった省エネ技術が、先進諸国の手で開発・実用化され、中国もそれを使うことが出来るのだ。先進諸国はそのための技術援助を厭わないと言っているのだ。確かに先進諸国には中国の指摘に対しては多少の「負い目」はあるだろう。しかし、地球規模の温暖化問題を議論する場において、このような国家の「エゴイズム」は百害あって一利なしである。ここはお互い歩み寄って途上国も一定の負担をした上で、先進諸国はそれ以上の技術・経済援助を行う、負担を公平に分かち合うという方向で話を先に進めなくてはならないのは当然であろう。中国以上に横暴かつ傲慢なのはアメリカである。過去も現在も最大のCO2排出国でありながら、自国の経済的利益維持(石油資本の儲け)のためだけに京都議定書から離脱している。

現在、水素というエネルギーが注目されている。燃焼させても「水」しか出さないという理想的なエネルギーだ。これが広まれば中東産油国にとっては打撃であろう。しかし石油の価値がゼロになることは絶対にない。何故なら石油の価値にはエネルギーである以上に、化学工業製品の「原材料」としての側面もあるからだ。これは水素や原子力では代替の効かないものである。それよりも危険な原子力は将来廃止されなければならない運命にある。石油を燃やしても温室効果ガスが出ないようにする研究のほうが今後、より望まれるであろう。科学は必ず進歩する。人類にはその「英知」が備わっているのだ。あとは人類全体の「協力」のみだ。必ずや人類は温暖化を克服する日がくるであろう。

なーんちゃって(笑)。こういう議論をしていて思い出す言葉は「我が亡き後に洪水よ来たれ」である。マルクスも引用したルイ15世あるいはポンパドール夫人の言葉らしいが、私のように人生も50半ばになってくると、この言葉のように投げやりな気持ちになることが、ふとある。「どうせ自分の生きている間はまだ地球は大丈夫さ、あとは残った君たちが困るだけだもんねー、どうにでもなりやがれ・・・」そう、困るのは若者である。彼らこそ負の遺産の相続者なのだ。してみると、COP15のような国際会議に老人を送るのは意味が無いのかも知れない。世界中から将来のある「若者」を集めて議論させなければ地球温暖化防止の話は前に進まないのではないか。
posted by takashi at 11:42 | Comment(5) | TrackBack(2) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!たかしさん!!

今日は環境のお話ですね!!
私、環境問題は、何とかしなければいけないと思っていましたし、
ものによっては、経済に大きな利益をもたらすものの一つだと思っておりました。

我が亡き後に洪水よ来たれ、ですかぁ。
また一つ、知識が増えました(●^o^●)

マルクスも引用したと書いてありますが、
マルクスは、どういう意図で、この言葉を引用したのですか?

たかしさんは50代半ばでいらっしゃるのですね!
まだまだお若いですね!

私が今、大好きな男性は、69歳です。
中国の学問や、韓国の儒教を、私に教えてくださる方で、
排外主義を憎み、とても優しくて、素敵な男性です。
ネトウヨの人々のような、排外主義に走る若者については、
『そういうのはね・・・よくないんだよ・・・
国の発展を、妨げる要因なんだよ・・・』

と、話しておりました。

私はその人と、結婚もしたいと思っておりますし、
子供も産みたいと思っております。

でも、まだまだ子供っぽい私を、あの人は認めてくださるかな・・・
Posted by 天照大神 at 2009年12月22日 13:10
 偶然ここ見た中国人です。かなり長く日本で学んでいたが、今は中国の大学で教えています。恐縮ですが一言残させていただきます。
 ご指摘の中国に関する部分、納得できないと思います。

言い分を、百歩譲って認めたとしても、大国中国の「横暴」は明らかであろう。
>>この「横暴」の意味分かりません。

国家の「エゴイズム」
>>それは、おそらくコペンハーゲンに出席したすべての国に言えるセリフです。まさか、日本の身も蓋もない25%をもって、日本は違うと言いたいわけじゃないでしょうね。実際、中国は達成可能な明確な数字を出した一方、日本の数字は絵に描いた餅に過ぎません。

途上国も一定の負担をした上で、先進諸国はそれ以上の技術・経済援助を行う、負担を公平に分かち合うという方向
>>これは、中国ずっと主張してきたことですが?

それにですね、やはりどうしても中国が悪者にされてしまいますね。僕も中国は然るべき責任を負うべきだと思いますが、やはり発達国の人って途上国の窮状わからないですね。あるいは、わかろうとしないかもしれませんが。
 また、中国の環境保護における業績は(意図的か)無視されてきたことも少し疑問を持っています。
 例えば、過去の10年間、もっとも森の面積を増やした国は、中国です(無論日本人の功績もあるが)。日本では近年よく黄砂を取り上げていますが、北京出身の僕から見れば、昔と比べればだいぶマシになったと自信をもって言えます。25年前、北京の砂嵐は凄まじい威力でしたが、少なくとも今は外に出ても怪我する心配なくなりました。
 アジア一の風力発電所を建てたなど風力発電に力を入れてることとか、中国も温室効果ガス排出を減らすためにそれなりに努力してきました。無論まだまだ足りないが、正しい方向に向かって努力はしていますよ。
 中国は成績の悪い学生かもしれないが、決して不良学生ではありません。足りないところに対する指摘なら大変有難いですが、一方的な断罪ならあまり感心できません。
 乱筆乱文失礼
Posted by 一中国人 at 2009年12月22日 19:31
【たかし】

一中国人さん、率直なコメントありがとうございます。
「横暴」という表現が気に触ったのだとしたら撤回しますが、私は中国とアメリカが温室効果ガスを本気で減らさなければ「地球」から温室効果ガスは無くせない、と申し上げているわけです。米中両国で40%(2006年現在)を排出していることは厳然たる事実なのですから。世界の中で見ると、日本も決して排出量の少ない国ではありません。だからこそ25%という目標を出しているのです。尤も「財界」は猛烈に反対しておりますが、それは日本国内の問題です。一中国人さんは「日本の身も蓋もない25%」と仰いますが、中国も日本に負けない数字を出しては如何でしょう。中国は近年アフリカ諸国の重要なパートナーとなりつつあります。つまりアフリカ大陸において省エネのリーダーシップを取ることが求められているのです。中国は工業力を活かして省エネ技術を開発し、アフリカ諸国を指導し、温室効果ガスを増やさない、そういう影響を広める役割が期待されているのではないでしょうか。もちろん貧しいアフリカ諸国にとっては、中国以上に負担であるに違いありませんが。

>途上国も一定の負担をした上で、先進諸国はそれ以上の技術・経済援助を行う、負担を公平に分かち合うという方向
>>これは、中国ずっと主張してきたことですが?

中国がそう主張しているのならば私の主張と全く同じですね。何も問題ないのではないでしょうか。なお、クリーンエネルギー開発に中国が「正しい方向に向かって努力していること」は了解致しました。私も不勉強でした。

なお、長文のコメントの場合、最初に「署名」することになっておりますので次回よりご協力願います。
Posted by たかし at 2009年12月22日 21:01
現代左翼の人達ってどうしてこう感情論でしかものを語れず、何事に対しても攻撃的で排他的なんだろう?
まるで大昔の右翼だね。
Posted by 大人 at 2011年07月12日 08:40
>大人クン

ネトウヨのおマヌケさん達ってどうしてこう妄想論でしかものを語れず、何事に対しても攻撃的で排他的なんだろう?
まるでネットDE真実の奴隷だね。
Posted by あるふぁ at 2011年07月16日 10:39
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