ついでに日本とスウェーデンの個人所得税制の違いを簡単におさらいしてみます。
<日本の税制>
・累進課税が緩い
・最高税率が低い
・課税最低限が低い
お馴染の「金持ちが保護されて、貧乏人が虐げられる税制」です。
<スウェーデンの税制>
・累進課税が急
・最高税率が高い
・課税最低限が高い
「応能負担で、弱者が保護される税制」です。
スウェーデンで意外なのは、法人税率が低いということ。それは、福祉社会の一方の担い手である「企業」の健全化(設備投資など)と社会的責任(未来への存続)を、国家が第一に考えていることの現れです。その背景に、企業に対する「性善説」があります(もちろんこれは日本の企業には通用しませんが)。ただし注意しなくてはならないのは、日本では企業・社員折半である「社会保険料」がスウェーデンでは全額企業負担であること。それを法人税にプラスすると実質法人税率は、日本より高くなるのです。
スウェーデンで特徴的なのは、法人税率が低い代わりに(とはいえ実質は日本より高いのは上で述べましたが)、企業の「儲け」が、役員報酬・賃金・給与その他の「個人所得」にまわされた時点で「所得の再配分」が平等に行なわれるという仕組みがかなり以前から確立されているということです。その結果、個人レベルで「可処分所得が平準化」(例えば労働者と経営者間で=よく言われるのが、大企業の社長とその会社で働く掃除のおばさんの生活水準がそんなに違わない等)される。このサイクルが、実にうまく機能しているのがスウェーデンという福祉国家なのです。
これがスウェーデン型福祉社会の仕組みです。なおスウェーデンにおける「福祉国家」の定義は「国家の存在理由が、社会福祉ただ一点にある国」だということです、素晴らしいですね。
<日本の税制>
・累進課税が緩い
・最高税率が低い
・課税最低限が低い
お馴染の「金持ちが保護されて、貧乏人が虐げられる税制」です。
<スウェーデンの税制>
・累進課税が急
・最高税率が高い
・課税最低限が高い
「応能負担で、弱者が保護される税制」です。
スウェーデンで意外なのは、法人税率が低いということ。それは、福祉社会の一方の担い手である「企業」の健全化(設備投資など)と社会的責任(未来への存続)を、国家が第一に考えていることの現れです。その背景に、企業に対する「性善説」があります(もちろんこれは日本の企業には通用しませんが)。ただし注意しなくてはならないのは、日本では企業・社員折半である「社会保険料」がスウェーデンでは全額企業負担であること。それを法人税にプラスすると実質法人税率は、日本より高くなるのです。
スウェーデンで特徴的なのは、法人税率が低い代わりに(とはいえ実質は日本より高いのは上で述べましたが)、企業の「儲け」が、役員報酬・賃金・給与その他の「個人所得」にまわされた時点で「所得の再配分」が平等に行なわれるという仕組みがかなり以前から確立されているということです。その結果、個人レベルで「可処分所得が平準化」(例えば労働者と経営者間で=よく言われるのが、大企業の社長とその会社で働く掃除のおばさんの生活水準がそんなに違わない等)される。このサイクルが、実にうまく機能しているのがスウェーデンという福祉国家なのです。
これがスウェーデン型福祉社会の仕組みです。なおスウェーデンにおける「福祉国家」の定義は「国家の存在理由が、社会福祉ただ一点にある国」だということです、素晴らしいですね。
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私が最近思うことは、日本の社民主義政党には「社会民主主義」の世の中は作れないのじゃないかということです。作れるのは共産党だけじゃないかと。そのように思う「根拠」があります。実はスウェーデンでは保守派のキリスト教民主党から社会民主党、左翼党まで、つまり右から左まで全ての政党が「社会福祉」を第一の政策に掲げているのです。そうでなくては国民の支持が得られないからです。
それに対し日本ではどうかと言うと「高福祉」は左翼政党だけの「専売特許」なのです。右に行けば行くほど「社会福祉」が確実に「無視」され「後退」するのです。しかも日本には左派・中道政党がぐいぐい保守(=右)に引っ張られるという現象があります。日本の社会民主主義政党は「すぐに右傾化する」という性質を持っているわけです。これは戦前の「社会大衆党」戦後の「民主社会党」「社会党」現在の「社民党」まで一貫した特徴です。
何と言ったらいいのか、政党の「立ち位置」が西欧とは「一メモリずれている」感じでしょうか?ぶれないのは共産党一党のみです。結論を言うと日本の社会民主主義政党には「社会民主主義」の世の中は作れないということになります。つまり、共産主義を目指す過程において一時的に形作られる「経過的」政治体制としての「社会民主主義」(=日本共産党言うところの「資本主義の枠内での改革」)に頼るほかに方法はないのではないか?これが最近の私の頭の中にある日本の将来の予感・展望です。
少なくとも社民党には過度の期待はしないほうが良いでしょう。民主党、公明党、自民党にずるずる引っ張られます。過去を見れば明らかです。