2008年10月12日

「新自由主義」とは一体何だったのか?

アメリカが提唱して日本が追随した「新自由主義」とは一体何だったのか?「金融ビッグバン」であらゆる規制が緩和された後の「むき出しの弱肉強食経済」が、政府の介入を排除して民間市場にゆだねられた。「新自由主義」のキモは、所謂「自己責任」だったはすである。ところがこの「自己責任」は結局、庶民・一般投資家だけに要求される「自己責任」だった。気が付いてみると、ご本尊の金融機関はさっさと公的資金(税金で)救済されてしまった。その間、貧困層から吸い上げられた金が大企業・大資産家にどんどん移っていった。つまり、社会の富が「浸透圧」の原理のように、「持たざる者」から「持てる者」へと移動したのだ。

ところで「兆」と言う金額がニュースで飛び交っているが、皆さんはこの「兆」という金に実感が持てるだろうか?
私など全く縁のない金なので想像すら付かない。

仮に、一日百万円ずつドブに捨てていくと、2700年かかると、以前何処かのホームページが説明していたが、これは上手い例えだと思う。つまり一兆円というのはそういう金額なのだ。もうひとつ例を挙げてみよう。30年前に「三億円事件」で強奪された「三億円」は、ひとつのジュラルミンスーツケースに入っていた。一兆円をこれで割ってみると3,333.3333・・・すなわち「三億円」事件のジュラルミンケースが3333個というわけだ。たった一兆円でこの有様なのであるから、今回アメリカが市場に投入しようとしている2000億ドル(約19兆7880億円)がどういう量の札束なのか?ほんのちょっとだけは実感が持てるだろう。しかし日本政府の赤字国債600兆円となると、ジュラルミンケースが約200万個である。またまた実感の持てない数字になってしまう。

※新自由主義とは(たかしペディアより)
経済に政府が介入することを極力抑え、市場原理にのみ任せて所謂「弱肉強食」社会を作り出す主義。そこからありとあらゆる矛盾(例えば貧富格差)が生じても基本的に「自己責任」として救済はしない。但し、その結果巨大金融資本が破たんした場合のみ、政府は国民の税金を投入して、その企業を救うというシステム。1998年ころから始まり、小泉・竹中コンビによりその絶頂期を迎えた。

いまやこの日本で大多数を占め始めている「貧困層」と「貧困予備軍層」がこの国を変えなくてはならない、と私は考える。にもかかわらずこの日本では毎年のように投票率が50パーセント前後・・・。「投票権」「参政権」がどれほど貴重な権利なのか、半分の有権者は全く理解できていないということだ。自らが血を流して勝ち取ったわけでなく、敗戦により上から与えられた民主主義とはいえ、こんなすばらしい憲法を持つ国の国民がこんなことでいいのか?と言いたい。

選挙に興味のない有権者は、自分の家のポストから投票券が「創○価○学○会員」により盗まれるのも気が付かない。日雇い派遣で疲れた体は、貴重な日曜日に休ませたいと思うのは良く分かる。しかし、次の衆院選だけは、がんばって起きて投票へ行こうではないか?

<追記>
と、上のようなことを書いてハタと考えてしまった。投票場に行きたくても行けない人がいるはずだ。もちろん投票日に旅行や出張をしている人等ではない。そういう人には「不在者投票」の制度もあるし、海外に住んでいる人でも今は投票権が行使できる。そうではなく、自分では社会を変えようと思ってはいても不可能な人、寝たきりになっている老人や難病を患っている人たちだ。こういった有権者は今、投票できる制度が(例えば委任状と印鑑証明などで、尤も印鑑証明だって取りに行けないわけだが)あるのだろうか?詳しい方がおられたらコメント願いたい。

<追記の追記>
しんぶん赤旗の記事
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-03-17/0317faq.html
posted by takashi at 10:06 | Comment(2) | TrackBack(2) | 時事、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
お返事が遅くなりましたが、リンクを張らせていただきました。
よろしくお願いします。
Posted by ooaminosora at 2008年10月12日 13:53
おお、フンニャロメ日記のooaminosoraさんですね!
ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。
Posted by たかし at 2008年10月12日 15:26
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